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遠田 建 特任助教の発表演題が日本メディカルAI学会「優秀一般演題賞」に選出されました

2026.08.10

PRISM-HU 医学研究AI支援部門の遠田 建 特任助教が筆頭演者を務める発表演題「北海道大学病院における院内LLM基盤構築の事例紹介」が、日本メディカルAI学会奨励賞(JMAI AWARD)の「優秀一般演題賞」に選出されました。

本演題は、2026年6月5日・6日に東京・虎ノ門ヒルズフォーラムで開催された第8回日本メディカルAI学会学術集会で発表され、第8回学術集会組織委員会による選考を経て受賞が決定しました。

医療情報を安全に活用する院内LLM基盤

PRISM-HU 医学研究AI支援部門のLLMチームでは、北海道大学病院向けに、機微な医療情報を院外に出すことなく活用できる院内専用の大規模言語モデル基盤「LLENS(Large Language Enhanced Nexus System)」の開発を進めています。同チームがシステムの構築・運用を担い、遠田特任助教が開発リーダーを務めています。

本発表では、病院内に設置した高性能GPUサーバーを用い、外部クラウドに頼らない完全閉域のAI環境を構築した事例を紹介しました。この環境では、診療情報の要約(サマリ)作成や各種症例登録などの文書業務を支援することを目指しています。

また、複数のオープンなAIモデルを医療分野の指標で比較・選定した結果に加え、AIが自ら資料を調べ、計算し、図を作成する「AIエージェント」としての実装についても報告しました。技術の開発だけでなく、AIを医療現場の業務や病院の制度にどのように根づかせていくかという視点を重視した取り組みです。

PRISM-HUでは、医学研究AI支援部門を中心に、AIを活用して臨床現場の定常業務を効率化し、研究者が研究に向き合う時間を生み出すことを目指しています。LLENSは、この「研究時間の創出」を技術面から支える取り組みの一つです。

北海道大学医学部AI研究会のメンバーも発表

遠田特任助教は、北海道大学医学部AI研究会(北医AI研)のメンターも務めています。今回の学術集会には同研究会のメンバーも参加し、一般演題では遠田特任助教、韓 豊特任助教(医学研究AI支援部門)、佐藤昇悟さん(医学科4年)が発表しました。ポスター発表では、韓特任助教と村上 卓さん(医学科4年)が研究成果を紹介しました。また、田中秀五さん(統合病理学教室)も参加し、教員と学生がともに日頃の取り組みを学会の場で発信する機会となりました。

遠田特任助教のコメント・謝辞

このたびは奨励賞(優秀一般演題賞)という栄えある賞をいただき、大変光栄に存じます。医療現場で本当に使えるAI基盤を院内で一から築く挑戦を評価いただけたことを、共に取り組んできたチームの励みとして受け止めています。ご指導・ご協力いただいた皆様に心より御礼申し上げ、今後の社会実装に一層努めてまいります。

本研究は、AMED「医学系研究支援プログラム(総合型)」(課題番号 JP256f0137006、JP266f0137006)の支援を受けて実施されました。プロジェクトにご尽力いただいたPRISM-HU関係者の皆様、ならびに北海道大学病院 医療情報企画部に深く感謝申し上げます。

発表情報

  • 演題名:北海道大学病院における院内LLM基盤構築の事例紹介
  • 筆頭演者:遠田 建(北海道大学大学院医学研究院 連携研究センター 医学研究AI支援部門/腫瘍病理学教室)
  • 共同発表者:遠田 建、平田 健司、韓 豊、遠藤 晃、小田 義崇、田中 伸哉
  • 学術集会:第8回日本メディカルAI学会学術集会
  • 会期:2026年6月5日(金)~6日(土)
  • 会場:虎ノ門ヒルズフォーラム
  • 受賞名:日本メディカルAI学会奨励賞(JMAI AWARD)優秀一般演題賞