ニュース

AMED医学系研究支援プログラム全体会議に参加―PRISM-HUの取り組みを紹介しました

2026.07.31

2026年7月13日(月)、東京都・千代田区の大手町サンケイプラザで「AMED医学系研究支援プログラム全体会議および情報交換会」が開催され、PRISM-HUの関係者が出席しました。

全体会議は現地・Webのハイブリッド形式で行われ、採択機関が研究環境整備の取り組みや課題を共有するとともに、関係者間の交流を深めました。

AMED医学系研究支援プログラム全体会議に参加

AIエージェントによる臨床医の研究時間創出を紹介

プログラム1「研究環境整備における共通課題の検討」では、吉田 篤司URA(北海道大学統合URA本部)が、「AIエージェントを用いた臨床医の研究時間創出」と題して発表を行いました。内容は、PRISM-HUの主任研究者8名を対象に実施した、生成AIおよびAIエージェントの利用状況に関する聞き取り調査の結果。臨床医として病院に勤務しながら研究にも邁進する回答者8名全員が生成AIを利用し、そのうち6名がAIエージェントを活用していました。

書類作成、研究計画書や倫理審査書類の入力、コード作成、初期解析、スライド作成、論文草案などでAIエージェントが活用され、使いこなしている研究者からは、週単位で研究時間が増えたとの実感が示されました。また、PRISM-HUの月例会議やチーム別会議を通じた情報科学系研究者との交流が、AI導入の重要なきっかけになっていることも報告しました。

一方、各教室におけるAIエージェントの利用はまだ限定的であり、利用経験のない研究者へどのように活用方法を届けていくかが今後の課題として示されました。

吉田URAの発表は、当日実施された「ご自身が賛同する、支援を受けたい研究環境整備の取り組みを実施する代表機関」アンケートで第3位に選ばれました。

若手研究者紹介にPRISM-HUから2人が登壇

全体会議後の情報交換会では若手研究者の紹介が行われ、PRISM-HU 医学研究AI支援部門の遠田 建特任助教と韓 豊特任助教が登壇し、それぞれの研究内容と今後の展望を語りました。両助教の所属はPRISM-HU研究者紹介にも掲載されています。

遠田 特任助教のコメント

北海道大学病院では、H200(NVIDIAの超高性能GPU)を8基搭載したサーバーをオンプレミス環境に導入し、専用のAIエージェントを構築する取り組みを進めています。

電子カルテ端末上でのサマリ作成をはじめとする定型業務を効率化し、臨床業務の負担軽減と研究時間の創出につながる仕組み・システムの開発を目指しています。

韓 特任助教のコメント

北海道大学の医学研究AI支援部門で、自然言語処理に関する研究に取り組んでいます。電子カルテや診療記録など、院内に蓄積された文章データを解析し、症状や治療内容といった必要な情報を自動的に整理・抽出する研究です。

この技術が実用化されれば、医療従事者が過去の記録から重要な情報を探す作業を効率化できるほか、症例の集計や臨床研究、院内に蓄積された医療データの有効活用にもつながると考えています。将来的には、医療従事者の情報整理にかかる負担を軽減し、患者さんと向き合う時間の確保や医療の質の向上を支える技術につなげていきたいと考えています。

今回の会議は、AI/DXを活用することにより臨床と研究を両立できる環境づくりについて、全国の採択機関と知見を共有する貴重な機会となりました。PRISM-HUは今後も、研究者一人ひとりが「真の研究時間」を確保できる研究環境の実現に向けて取り組んでまいります。